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あなたらしさとは? 自分らしさとは?

小学校6年の時、だいぶ前の話ですが、夏休みに修学旅行で日光にいった時のことです。

途中、いろは坂にさしかかったときは乗り物酔いの私には少々つらかったのですが、現地で日光東照宮や華厳の滝を見てすっかり気分が晴れたことを覚えています。

特に、「湯滝」を間近に見たときは、滝の水が上から何段にもなって次第に広がりながら勢いよくどどーっと地響きを立てて流れてくるのに心が吸い寄せられました。

団体で行動していたので、そこに留まっている時間は短かったと思いますが、そこで時間が止まったかのようでした。

夏休みが終わり、2学期の最初の図工の時間に、日光の修学旅行で印象に残ったことを絵に描くことが課題に出された時、私は真っ先にあの「湯滝」を描こうと思いました。

けれど、あの勢いよく水しぶきを上げて流れてくる水をどう表現するか、葛飾北斎の富嶽三十六景にある波を真似てはいけないしどうしたらいいものだろうと、アイディアが浮かばず2,3日考えこんでしまいました。

大きな画用紙に鉛筆で下書きまでは何とかできましたが、さて、絵の具で色をつける段になるとどんな色を使ったらよいのか決まらないのです。そんな中、「えい、これにしよう!」と画用紙に色ををぶつけてみました。

描きだすと、思ったようにするすると全体が描けるまでになったのですが、3回か4回目の授業の時でしたか、そろそろ仕上げに入ろうと思った時に、滝の下の部分の流れる水の色をちょっと変えてみたのです。

その時です、1人1人の絵を見て回ってきた図工の先生が、「だめだよ、なんで色を変えたんだ!あんたらしくないでしょ!」と言いながら、足元にあった、たっぷり水の張ったバケツの水を太い筆につけて、私が色を変えたところは全部消されてしまいました。

自分の感動した滝をどう表現するか悩んでやっと描き表したのに、という思いと1回目に色をつけたもので良かったんだという思いとで自分に悔しい気持ちでいっぱいになりました。

「あなたらしさ」を大事にしてください

同時に、先生から言われた「あんたらしくない。」と言われて、改めて「自分らしさとは何だろう。」と振り返ってみました。はっきりとはわかりませんでしたが。けれど、図工の先生がこれだけ自分を真剣に見てくれていることがわかり、とてもうれしく思いました。

それから絵画に興味を持つようになり、先生が描いた作品が上野美術館に出展された時や、個展を開いた時は同級生たちと見にいきました。その図工の先生はすでに亡くなっていますが、同級生に会うたびに「あんな先生はいなかったね。私たち生徒一人ひとりの性格をよく見ていてくれたものね。」と話しています。

私たちは、他の人を見ることはできても前に鏡がない限り自分の姿を見ることはできません。身近にいる友達や毎日のように接している学校の先生を通して自分を知ることになります。でも、漠然と過ごしていると、人を通して教えてくれている何か大切なことに気づかずに過ごしてしまいます。

今の子供たちは、つらいことや骨を折ることを避けてしまう傾向にあるような気がします。何でも自分の中で解決しようとし、面倒なことがあったら前に出ることをせず、引っ込んでしまうといったような…。

自分の日々の過ごし方を一度、振り返ってみませんか。そして、思いっきり積極的に表現し行動してみませんか。真剣に事に当たってほしい。「真剣にぶつかって失敗したら恰好悪いし、ばかみたいだよね。」なんて逃げないでほしいのです、どんな場合も。

真剣に真正面からぶち当たることで、初めて「あなたらしさ」が出てくるのではないでしょうか。「あなたらしさ」を大事にしてください。

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